それっておいしいの?大学数学で出てくるトポロジーの概念を丁寧に解説してみた

数学

どうもビチューです。

皆さんは、「トポロジー」という言葉を聞いたことはありませんか?

多分、ほとんどの人は初めて聞いたかもしれません。

私もよくわかっていませんでした。

私がこの言葉を知ったのは、「はじめアルゴリズム」という数学の漫画からです。

「トポロジー」という言葉が何なのか、私は気になってしまったので、ちょっと調べてみました。

この記事では、トポロジーが一体何なのかわかることでしょう。

それでは早速見ていきましょう。

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コーヒーカップとドーナツ

突然ですが、コーヒーカップとドーナッツには、ある共通点があります。

何かわかりますか?

コーヒーカップには、持ち手の部分に穴が一つ空いています。

ドーナッツも真ん中に穴が一つ空いています。

そうつまり、どちらにも穴が一つ空いているのが共通点です。

穴が一つ空いているものは、「トポロジー」の考えでは”同じもの”とみなします。

つまり、ドーナッツとコーヒーカップは同じものです。

しかし、ドーナッツを一口食べて輪が途切れてしまうと、その瞬間にドーナッツは穴が一つ空いているものではなくなるので、トポロジー的にはコーヒーカップとは”別のもの”となってしまいます。

要するにトポロジーとは

「トポロジー」は別名「位相幾何学」と言い、平たく言えば”柔らかい幾何学”のことです。

対象になるものが、粘土やゴムなど柔らかいものでできているようなイメージです。

ドーナッツの「穴が開いている」という要素はそのままに、周りの部分をグニャグニャ伸ばしていくと、コーヒーカップの形が作れます。

逆に、コーヒーカップも持ち手の穴はそのままにグニャグニャと伸ばしていくと、ドーナッツの形が作れます。

このように、穴の部分を潰したり新たに増やしたりせずに、伸び縮みさせたり、曲げたり、歪めたりしてピッタリ重ねられれば、その2つは同じですよ、と考えるのがトポロジーです。

すると、面積や体積が違っても、三角形や四角形、円、さらに立方体や円柱や球などもすべて同じものということになります。

そして、トポロジーかどうかということを考えるときには、「ホモトピー」と「ホモロジー」という2つの方法があります。

ホモトピーは、穴があるかどうか、またいくつあるかということに注目します。

ホモロジーは、切った時にバラバラになるか(2つ3つに分かれてしまうか、つながったままか)に注目して見ています。

ドーナッツだけでなく身の回りのものについて考えてみると、物体が違った見え方になると思います。

「トポロジー」のおはなし

トポロジーの分野で有名な難題に、「ポアンカレ予想」というものがあります。

20世紀のはじめにフランスの数学者アンリ・ポアンカレが生み出したものです。

簡単に例えるとこんな感じです。

まず宇宙のどこかから、長い長いロープを垂らしたロケットが出発します。

そのロケットが宇宙のいたるところを飛び回って戻ってきたときに、手元にはロープの両端があります。

その両端を引っ張ってロープがどこにも引っかからずにスルスル回収できれば、宇宙の形はだいたい球体であると言える…。

このことを証明しなさいという問題です。

どこかに穴が空いていて、その穴をロケットが通過してくると、ロープは穴に引っかかって回収できなくなります。

コーヒーカップの穴にひもを通して、ひもの両端を引っ張った場合、そのひもはスルスルと回収できません。

トポロジーでは、穴が一つも空いていないものは、三角形でも球でも同じものだと考えます。

だからロケットにつないだロープが回収できるということは穴が空いていない、つまり球と同じですよね、ということを証明する問題です。

しかし、この問題の難しいのは条件に「3次元」とあることです。

われわれが考えている球面と言うのは2次元であって、それなら証明は簡単なのですが、3次元はイメージすることも非常に難しく、とにかく証明が難しかったのです。

そういうことで、これを完全に証明できたのは2006年、つまり証明までに100年以上かかりました。

証明したのは、ロシアの数学者グレゴリー・ペレルマンという人でした。

彼はちょっと変わった人で、爪や髪を切らない、自動車に乗らない(飛行機は乗る)など、文明を否定したような生き方をしています。

それで、数学界の権威ある賞・フィールズ賞が与えられることが決まりましたが、彼はそれを「証明できただけで十分」として辞退してしまいました。

さらに、ポアンカレ予想にはミレニアム問題の1つとして100万ドルの懸賞金も掛けられていましたが、これも辞退し、話題になりました。

私だったら普通に100万ドルもらいたいところですが、ペレルマンさんカッコイイと思いました。

まとめ

いかがだったでしょうか?

私はトポロジーについて詳しく勉強したことはないのですが、雰囲気はこういうことなのかなと思いました。

大学の数学科に行くと多分詳しくわかるのではないかと思います。

参考にした本はこちらです。↓

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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