実はこんなところに数学が!?マンホールの蓋に隠された「円」に関するおはなし

数学

どうもビチューです。

皆さんは、マンホールの蓋がなぜ丸いのだろうと思ったことはありませんか?

僕はなんとなくその方がきれいだからとあまり深く考えたことはありませんでした。

しかし、実はこの形にはちゃんとした理由があるのです。

この記事では、マンホールの蓋が丸い理由と円に関する話を解説していきます。

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マンホールにはπ(パイ)が隠れている

もし、マンホールが四角形だと、どうなるでしょうか。

すると、対角線の長さ(角と角の斜めに引っ張った線)の方が一辺より長いことになり、ちょっと蓋を回転させただけで、鉄の重い塊は穴の中に落ちてしまいます。

非常に危険です。

しかし、蓋の形が「円」であれば、どのように回転させても決して落ちることはありません。

円の直径よりも長い部分はないからです。

これ以外にも、コロコロ転がしやすく工事中での移動に便利であることや、円は見た目に優しい印象を与えることなどもあるでしょう。

機能的にもデザイン的にも適した形、円は私たちの生活の多くを支えてくれています。

その「円」の中に隠れている数、それが「円周率π(パイ)」です。

円周率の定義は、円周の長さを直径で割った値です。

すべての円、つまりどんな直径の円であってもこの比の値は一定です。

形を測るという作業を通じて数を発見する人間の営みは、今から4000年前にはじまりました。

とりあえず、紙コップ、定規、鉛筆、紙を用意します。

これを用いて円周率πを求めることにします。

例えば、手元にある紙コップの口周りの長さを測ってみると、約21cm、直径は約7cmだったとします。

円周率の定義から、「円周÷直径」なので、「21÷7=3」となり、円周率は約3であることが確かめられます。

より大きなコップで長さを測れば、3.1くらいまでの値は得られます。

しかし、紙コップの計測からは、私たちが教科書で習った円周率πの値である約3.14ですら求められません。

大切なものには「円」が隠れている

では、どうやってさらに正確な値を求めればよいのでしょうか。

計測ではなく、「計算」によって円周率を求める方法が古来、世界中で考えられてきました。

日本でも、18世紀の江戸時代、関孝和(10桁)、鎌田俊清(25桁)、建部賢弘(41桁)といった和算家が競って円周率の計算に挑戦しました。

とくに関孝和の優秀な弟子である建部賢弘の方法は、数Ⅲで出てくる無限級数の考え方を使ったもので世界レベルで見て第一級の業績でした。

当時の日本が数学大国だったことを示しています。

大切なものには結構「円」が隠れているのかもしれません。

地球や天体の運動、日本のお金、夫婦円満、円滑…。

西洋の数学と同様に、日本人も大切な円に対して飽くなき探求を続けてきたのです。

2002年に東京大学の金田グループは1兆桁越えを達成しました。

「π=3.141592653589793238462643383279…」

無限に続くこの数は人々を魅了してきたのかなと思いました。

まとめ

いかがだったでしょうか?

何気ない日常の風景に数学が使われている例の一つでした。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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