僕が大学生の頃に書いた小説を投稿しようと思う。短いショートショートの作品である。読んでいただけると幸いである。
ある博士は体温計の研究を熱心に行っていた。そして、遂に完成した。これまで誰も考えつかないような優れた体温計だ。
それは、体温を測っている間、体温計が豆知識を話してくれ、様々なためになる情報を教えてくれるもので、会話することもできる。今日の天気、試験勉強のわからないこと、調べたいことといった具合に。さらに、どんな体温計よりも世界一正確に測ることもできる。
これは素晴らしい発明だと自負した博士は、早速助手に使ってもらった。後日、博士は助手に例の体温計の使い心地を聞いた。すると、助手は不服そうにこういった。
「確かに、体温は正確に測れたかもしれません。しかし、この体温計は測り終えるのに平均で1時間ほどかかってしまいます。1時間も話しかけられたら、本当にしんどい時つらくなります。また、体温は今どれくらいだと尋ねると、逆切れしてしまい、測ることを途中でやめてしまいます。」
どうやら使い物にならなかったようだ。
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