数学の証明のありかたとは?

数日ぶりに数学を勉強した。内容は、四色問題について。まず、四色問題について。これはどういうものかというと、「平面を有限個の連結領域(国)に分ける。このとき、つねに各連結領域に4つの記号(たとえば0,1,2,3)の1つをわりあてて、線で相隣り合っている2つの領域には、必ず違う記号がわりあてられるようにできるか」(参考文献:四色問題 一松信著)である。つまり、自分なりに簡単に解釈してみたらこの問題は、「どんな地図などで線で分けられた平面図形において、四色あれば必ず違う色に塗り分けられる」ということになった。ガリレオの映画の「容疑者Xの献身」で取り上げられた内容でもあり、ちゃんとどういう問題かを詳しくは知らなかった。なんとなくふと、今日知りたくなったので、勉強してみた。この問題は解決するのに100年以上費やした超難問であり、1976年の夏、イリノイ大学の2人の数学者アッペルとハーケンが解決した。

しかし、それはコンピュータを使った膨大な検証という従来の数学の証明法とは全く異なるものだった。当時は「こんなもの数学の証明ではない」「美しくない」と批判がすごかったらしい。まあ、確かに、コンピュータ使った証明っていうのは画期的だが、もっと綺麗な証明ないのかよと僕も最初は思っていた。数学の証明のイメージというと、数行で計算も手計算でできる簡潔で無駄がない美しいものであった。しかし、アッペル=ハーケンいわく、「もし多くの数学者が長たらしい証明に悩まされるというのならば、それはたぶんつい最近まで彼らが短い証明を生ずる方法のみにたずさわっていたからであろう…」と、証明のありかたについて違った角度でものをみようといういうことなのだろう。現代でもコンピュータを活用した証明の例は多数あることから、従来のエレガントな数学の証明方法にこだわる必要もないのかもなと思うようになった。コンピュータに依存するという証明の概念が変わった、数学的証明とは何かを深く考えさせられる面白い問題だなと思った。

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