私たちが何気に使っているスマホなどの携帯電話。
そもそもなぜ電話できるのか説明できますか?
結論から言うと、糸電話の原理と同じです。
この記事を読むことで、電話ができる理由を説明することができます。
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電話は糸電話と基本的に同じ仕組み
今のスマホなどの電話は、科学技術の進歩によってずいぶん複雑になりました。
しかし、基本的には、紙コップを糸で繋いだ糸電話と同じ構造です。
音というのは、空気の振動です。
たとえば、「あ」という声を出したとします。
すると、空気に圧力がかかって振動します。
この振動が耳に伝わると、「あ」という音として聞こえます。
「い」には「い」、「う」には「う」の形の振動があり、耳にそれぞれ伝わります。
糸電話では、紙コップに向かって「あ」と話すと、その振動が
空気→紙コップ→糸→相手の紙コップ→空気→相手の耳
の順で伝わります。
振動の形は「あ」のままなので、相手の耳に入ると「あ」と聞こえます。
しかし、振動は糸や空気を伝わっている間に、段々弱くなって消えてしまいます。
水面に石を投げると、波紋ができて広がっていきますが、段々なって消えてしまいます。
あれと同じです。
そこで、もっと遠くまで振動の形を変えずに伝えるために、空気の波を電流の波に変えて運んでいるのが電話です。
送話器には炭素の粒の「振動板」が入っていて、「あ」と話すと、この炭素粒が「あ」の形の波に合わせて、押されたり緩められたりします。
すると、ここを流れる電流の抵抗が強くなったり弱くなったりしたりして、電流にも「あ」と同じ形の波ができます。
この電流が受話器に届きます。
受話器には電磁石と振動板が入っています。
伝所釈に「あ」の波形をした電流が流れると、振動板が「あ」と同じ形に振動し、これが空気に伝わって相手の耳に届きます。
コードレス電話の仕組み
普通の電話には、クルクルとカールしたコードがついていますが、コードレス電話はこれをなくし、受話器を持ったまま電話機から離れても使えるようになっています。
どういう仕組みなのか一言でいうと、親機である電話機と、子機である送受話器の間で、電波を使った無線通信をしています。
ややこしいですが、電流と電波は違います。
普通の電話は「電流」を使って音を送り、コードレス電話の親機と子機の間では、「電波」を使って音を送っています。
子機から送られた電波は、親機で電流の振動に変えられて、あとは、普通の電話と同じように相手に送られます。
受けるときはその逆で、電流を使って送られてきた音を、親機が電流に変換して子機に送っています。
ちなみに、コードレス電話が出始めた頃は、親と子の間が20mくらいまでの距離でしか通信できなかったそうです。
このタイプは、親と子の間の無線通信の周波数を87チャンネルに分けて使っています。
例えば、会社で隣の席の人同士がコードレス電話を使っていたとしても、違うチャンネルを使うので混線しません。
電話を掛けるときは、まず、子機でボタンを押すなどの発信操作をします。
すると子機が信号を発信して親機を探します。
コードレス電話には、1台1台、固有のIDコードがあります。
これは銀行のカードの暗証番号のようなもので、IDコードが一致しなければ親機は応答しません。
つまり、子機は「こちら、暗号○○の子機、聞こえますか、どうぞ」という信号を発信しています。
IDコードが一致すると、親機は自分の子機に呼ばれていることがわかり、「聞こえます、どうぞ」の信号を出します。
このとき、同時に親機は、どのチャンネルを使うか、子機に指示します。
今、自分たちの電波の届く範囲で使われていない周波数を探して、「5チャンネルを使ってください、どうぞ」というように教えます。
すると子機は、そのチャンネルに周波数を切り替えて、親機に「チャンネルを切り替えました、どうぞ」の信号を出し、親は、「OKです。電話をかけて下さい」と応答する。
これが「ツー」という発信音です。あの発信音が聞こえるまでの一瞬に、親子の間でこれだけのやりとりがされています。
まとめ
いかがでしょうか?
電話は音の振動を電流に変えることで通話できるということです。
今はスマホがあって便利すぎになったのもありますが、原理は変わらないということでした。
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