どうもビチューです。
皆さんは、なぜ音楽や映像がこんなにきれいに保存できるようになったのか疑問に思ったことはありませんか?
実はこれにも数学が絡んでいるのです。
この記事では、音楽や映像に対する数学の応用例について詳しく解説していきたいと思います。
1秒の音を4万以上に分割!?
今や音楽や映像はデジタルにより録画録音、編集、配信されているのは当たり前となっています。
iPodなどインターネットを通したデジタル配信は、CDやDVDといった「モノ」を過去の遺物にした感すらあります。
すべてはデジタルがなしうるマジックです。
デジタルとは、「指折り数える」から派生した言葉です。
私たちは10本の指を持つことから「十進法」という数の数え方を生み出しましたが、「0と1」だけのコンピュータを使ったデジタル音楽の場合は、「2進法」を用います。
ところで、音楽は音の集まりですが、音とは「波」のことです。
その特徴は連続的に変化することです。
昔のレコードはこの波を、物理的に、直接レコード盤に刻み込みました。
これがアナログ・レコードです。
では、アナログであった音楽が、どのようにしてデジタル機器を通して取り扱われるようになったのでしょうか。
ここで数学の出番です。
アナログをデジタルに変換することを「AD変換(アナログーデジタル変換)」といいますが、そのポイントは「分割」です。
まず音楽は、マイクを通して電気信号(アナログ信号)に変換されます。
時間軸と音量(電圧)の2つに分割が必要になりますが、時間軸は1秒間を4万4100分割して音の大きさ(電圧)を測ります。
これをサンプリングといいます。
サンプリングされた音(電圧)をどれだけの精度で読み取るか。
ここで、量子化といわれる分割が必要になります。
音楽CDは、基本的には「16ビット」です。
そこで、「2の16乗(=65536)分割」して電圧を数値化(デジタル化)します。
これが「44.1kHz(キロヘルツ)」「16ビットサンプリング」などと言われるものです。
CDはアルミニウムの薄膜に溝を焼き付けることで「0と1」、つまり2進数のデジタルデータを記録します。
つまり、CDには4万4100分の1秒ごとの「16ビット」で量子化された数値が2進数で記録されていることになります。
ちなみに、この取り決めはオランダの家電メーカーのフィリップスと、日本の家電メーカーのソニーによるものでした。
ナポレオンと共に行動した数学者
CDを再生するとき、デジタル(2進数の数値)をアナログ(波)に変換する「DA変換(デジタルーアナログ変換)」が行われます。
実は、ここにはフランス革命の息吹が潜んでいます。
ナポレオンのエジプト遠征にも同行させられた数学者フーリエ(1768~1830)がいました。
彼の名を歴史に刻むのが「フーリエ変換」の理論です。
熱伝導の研究から一般の波動についての分析手法に関する革命的理論です。
CDのデジタルデータをアナログの波に戻すための理論が「離散フーリエ変換」です。
コンピュータが高速に計算することで、デジタルから波(音)が復元されます。
つまり、現代のデジタル音楽には、通奏低音としての数学の調べが根底に流れています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
数学を使うことで、音楽をデータとして保存する方法が確立されたのは革命的なことだなと僕は思いました。
いつでも好きな時に音楽が聴けるのは素晴らしいことだなと思ったからです。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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